「介護のしごと魅力発信等事業」とは?

世界で最も高齢者の割合が高い日本は、2007年には超高齢社会(人口の21%以上が65歳以上)に突入しましたが、以降も少子高齢化に歯止めはかかっておらず、それに伴い介護人材の不足が問題となっています。

平成30年5月21日に第7期介護保険事業計画の介護サービス見込み量等に基づき、都道府県が推計した介護人材の必要数を公表しました。これによれば、2025年度末に必要な介護人材数は約245万人となり、2016年度の約190万人に加え約55万人、年間6万人程度の介護人材を確保する必要があると推計されています。

「第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について(平成30年5月21日) 」(厚生労働省ホームページ)より

 

こうした状況を踏まえ、厚生労働省においては、介護人材を量と質の両面から確保するための様々な取り組みが実施されています。その取り組みの一環として「介護のしごと魅力発信等事業」では、福祉・介護のしごとの魅力を伝え、福祉・介護に対して抱いているイメージを向上させるための事業が実施されています。

※厚生労働省ホームページ「令和2年度介護のしごと魅力発信等事業(福祉・介護の体験型・参加型イベント実施事業分)の公募について 事業概要」より

         

 本事業は6つの事業(下記①~⑥)に分かれており、別々の事業者によって実施されています。

Ⅰ 福祉・介護の体験型・参加型イベント実施事業

幅広い世代が、楽しみながら福祉・介護を体験し、学習することによって、福祉・介護の現場で働くことに対する興味、関心を高めることを目的とした事業。

福祉・介護の体験型・参加型イベント実施事業(株式会社サンケイビルテクノ)

    

Ⅱ 福祉・介護に対する世代横断的理解促進事業

福祉・介護の魅力を伝達し、福祉・介護に対して抱いているイメージを向上させるなど、若者層から中高年齢層までの幅広い世代に対して、世代横断的に福祉・介護の仕事に関する理解を促進することを目的とした事業。

福祉・介護に対する世代横断的理解促進事業(PwCコンサルティング合同会社 )

    

 Ⅲ ターゲット別 魅力情報発信事業

福祉・介護の魅力を伝達し、福祉・介護に対して抱いているイメージを向上させるなど、若者層、子育てを終えた層、アクティブシニア層に対して、 それぞれターゲット別のアプローチにより、介護のイメージ転換を図るとともに、介護事業者の人材確保に対する意識を高めることを目的とした事業。ターゲット別に以下の4事業に分かれています。

③若年層向け(一般社団法人FACE to FUKUSHI) 

④子育てを終えた層向け(株式会社産業経済新聞社) 

⑤アクティブシニア層向け(株式会社朝日新聞社) 

⑥介護事業者向け(株式会社日本経営) 

 

上記の6つの事業の紹介は、次回以降の記事にてご紹介させて頂きます。

また、昨年度の本事業における取り組み内容や成果が記載されている事業報告書は、こちら からご覧いただけますので是非チェックしてみて下さい。